『古代地中海文明の謎』
古代文明がいまだ解明できない理由は、現代人と古代人の精神構造の違いなのかも知れない、そう思わせる説得力、ロマンを感じた本が神々の沈黙。
対照的に遺物、遺跡から探偵のように古代人の行動を追い求めるB.C.1177。
どちらも考古学の根底をひっくり返す潜在力を秘めた研究。物質、精神の双方から真実へ迫る感覚は知的好奇心を刺激しワクワクします。
神々の沈黙/ジュリアン・ジェインズ
二分心仮説。
古代人は自我を持たずに頭の中に響く神々の声に従っていた。
右脳優位の彼らは歌うように話し、音の抑揚や音程から意味を取っていた。
神々からの声は彼らに生きる羅針盤を与え、感覚に訴える形式美として現れた絶対的な存在だった。
その名残がのちの和歌や句、詩であると。
とても興味深い内容でした。
X/ショウタロ
関連記事▼
B.C.1177/エリック・H・クライン
前12世紀地中海の謎、民族大移動、文明の同時崩壊…
遺物、心性、別々の視点から切り込む2冊。
相像を超えた交易や人流で繋がりモノと意識が混濁した人類初の国際社会
東地中海は現代世界の縮図であった。この事件以降、人類に芸術と哲学が明瞭に花開く。
前後を繋ぐミッシングリンクとは何か?
X/ショウタロ
装飾古墳の謎/河野一隆
古代人は現代人と同種なのか。
古墳を代表とする古代の埋葬習慣は、死者が生者に大きく影響を及ぼしていた事を示唆する。
それは現代人には想像もつかないだろう。
死生観から古代人の心性の在り方へと切り込んだところで本書は終わるが、その先に現代人が失った何かが隠されていると感じた。
X/ショウタロ
神々のささやく世界/本村凌二
古代人の心をベースとして地中海文明の歴史を細かに解説。
僕も著者と同様に二分心仮説は興味深く、現代人が古代遺跡を解明するには心性の考古学がキーポイントだと思う。
ピラミッドは情報インフラ構造物であり、一人ひとりの行動に必要な『神々の声』を想起させる電波塔の役目だと僕は思う。
X/ショウタロ
関連記事▼
沈黙する神々の帝国/本村凌二
1巻からのテーマ「神々の声の消失」を踏襲しつつ、神から離れ始め、より人間味を増した人々の渦巻く意識、人流、社会の規律や仕組みは想像以上に高度に練磨されていた。
地中海における文明興亡の流れ、文化や思想への解像度が上がり一気にクリアに。
X/ショウタロ
気になる本がありましたら是非手に取ってみて下さい。
こちらの書籍もおすすめ▼
コメント